みやぎグリーンウォーカー

第21回 「窒素酸化物(NOx)を低減するエマルジョン燃料」
株式会社エヌ・エフ・ジー

所在地 仙台市泉区野村字菅間前34-4
電話   022-346-8701
URL   http://www.nfg.co.jp/
取材日 平成27年9月18日

はじめに

株式会社エヌ・エフ・ジー代表取締役の本間義朗様 環境ベンチャー企業である、株式会社エヌ・エフ・ジー代表取締役の本間義朗様にお話をうかがいました。
 水と空気を大切にする会社として活動されているエヌ・エフ・ジーさん。ビジネスとして環境負荷を減らすような装置や仕組みを開発し、販売しています。それらは難しいことと考えますが、その中で行われている工夫を伺いました。最も重要なことは提案企業にどれだけ環境負荷を減らし、金額的なメリットがあるかを提案書として提出することだそうです。ただ環境に優しいだけでは選んでもらえないという現実を知りました。今後は海外で問題になっている一般廃棄物処理対策として磁力消滅装置の開発を行っていく予定だそうです。
 

窒素酸化物(NOx)を低減するエマルジョン燃料について

 エヌ・エフ・ジーさんは水と油を均一に微粒子化させ、安定燃焼させる「エマルジョン燃料製造装置(特許第3877078号)」と、水と油を分離させない溶液である「エマルジョン燃料(特許第4295347号)」で特許を取得しています。
 エマルジョン燃料は、大気汚染物質である窒素酸化物を通常の燃料に比較して30%以上低減することができます。窒素酸化物(NOx)は、大気中に排出される人の気管支に悪影響を与え、また植物の葉を枯れさせることから、環境省は工場などの排出ガスに規制をかけています。
 エマルジョン燃料について詳しく伺いました。エマルジョン燃料は熱量を持たない水と混ざっているにもかかわらずなぜ燃料として機能できるのかというと、炉内の均一燃焼によって可能になっているそうです。蒸気や温水ボイラーの場合、水管が両脇にセットされています。その水管にエマルジョン燃料特有な二次微粒化現象が起こり、均一な温度が効率よく水管に熱伝導されるため蒸気生産量が上がるそうです。
 エマルジョン燃料はまだ多くの人々に理解されていないのが現実です。エマルジョン燃料を使用すると燃焼ガスの酸素濃度が上がるためボイラーメーカーによる調整が必要になります。しかし、ボイラー選びには絶対的な信頼が不可欠ですが、エマルジョンの理解度が低いボイラーメーカーに採用してもらうのが困難な状況です。エマルジョン燃料のことをより多くの人に知ってもらい信頼度を上げることがこれからの課題となっています。

株式会社エヌ・エフ・ジー エコ燃料として大気汚染物質(PM2.5)や窒素酸化物の低減は世界で施工しなければならない問題です。来年1月から世界の船舶から排出される排気ガスの窒素酸化物を1995年を基軸に85%減らすことが義務化されます。大型船舶のエンジンの改良だけでは無理なため、各エンジンメーカーは必死になり対策を考えているのが現状ですが、良案はあまり出ていないそうです。そんな中、川崎重工が大型船舶にて1年間エマルジョン燃料を用いたところエンジントラブルもなく、エンジンの力も変わらない実証実験に成功しました。エヌ・エフ・ジーさんも水産大学と共同で漁船などの船舶を対象にエマルジョン燃料を利用した省エネ装置の開発をこれからも行っていくそうです。

環境について

 本間さんの環境についての考えを伺いました。地球温暖化対策はもう遅いというのが率直な意見だそうです。「すでに南極の氷は溶け出し島を埋没させてきているのが現実です。これだけマスコミやインターネットで情報が入る時代なので何かしないといけないと感じている国民も多いと思います。もしそう思ったら自分だけでもいいから環境に対する意識を持つことが大切です。」とおっしゃっていました。未来に負の遺産を残さないよう無駄をなくしていくことが求められています。
 また、国民の環境への理解が浅いことも地球温暖化対策に影響しています。本間さんは特に団塊の世代に問題があるとおっしゃっていました。高度経済成長時代を過ごし、建物を壊し新しいビルを建て、裕福で無駄な買い物も多くした世代であるため、環境問題への危機感があまりないと言います。豪雨や竜巻などの今まで稀であった異常気象が最近はよく起こってきています。このように身近な変化も地球温暖化の影響なのだと話せば環境への意識は変えられる、と教えていただきました。

機能性食品研究開発機構について

株式会社エヌ・エフ・ジー 農業における活動についてもお話をいただきました。昨年、機能性食品研究開発機構を設立されたそうです。松森地区にオリーブを試験植樹し、オリーブによる町おこしを検討されています。オリーブはオイルや石鹸、化粧品など多くの商材を作ることができます。そこに雇用やコミュニティが加わることにより地域の発展につなげることが期待できます。

株式会社エヌ・エフ・ジー また、会社内でLED照明を利用してニンニクを育てていらっしゃいました。日々熱心に研究されているということを実感しました。農業面でのこれからのご活躍も楽しみです。

終わりに

 今回の取材でエマルジョン燃料について詳しく知り、エマルジョン燃料をもっと多くの人に理解してもらいたいと感じました。開発はできなくとも私たち一人ひとりが環境のことを考え、行動することは今とても必要です。
 また、復興への取り組みも多くされていることを知りました。町おこしもこれから考えていかなければならない重要なテーマです。
 これからのエヌ・エフ・ジーさんの更なるご活躍を期待しています。

取材メンバー自己紹介
高橋 美風

高橋 美風 宮城教育大学 初等教育教員養成課程
英語コミュニケーションコース2年
趣味: 読書
今回取材を通して自分の知らなかった環境についてのお話を聞くことが出来、環境についての知識を深めることが出来ました。様々な取り組みや開発が行われている一方、現状はどうなのか、課題は何なのか知ったことで環境への意識が格段に上がったように思います。
やはり、環境について自ら知ろうとすること、環境を守るために出来ることから取り組んでいくことは人々に求められていると強く感じました。


曲渕 詩織

嶋村 奈津美 福島大学 共生システム理工学類
環境システムマネジメント専攻3年
趣味: テレビ鑑賞
取材の中で、環境とビジネスの関係や企業運営について話していただきました。これらに共通して言えることは、一人一人が強い志をもって活動するということで開かれる道があるということです。この共通点から、環境は多くの人が考えていかなければならない問題だが、まずは一人一人の行動から始まるという基本的な概念を再認識できました。この概念を忘れないように私も一個人として活動していきたいと思います。


バックナンバー
  1. 第1回 コクヨ東北販売株式会社
  2. 第2回 富士ゼロックス宮城株式会社
  3. 第3回 東北緑化環境保全株式会社
  4. 第4回 日本紙パルプ商事株式会社 東北支社
  5. 第5回 協業組合 仙台清掃公社
  6. 第6回 トヨタ自動車東北株式会社
  7. 第7回 「いつでも見学できる処理工場を」株式会社 安部工業
  8. 第8回 原油高と直接向き合う企業 東邦運輸倉庫株式会社
  9. 第9回 「てんぷら油で車を走らせる」 株式会社オイルプラントナトリ
  10. 第10回 「EMS導入で「心構え」が変わった」 河北新報印刷株式会社
  11. 第11回 「広がるリサイクル部品のネットワーク」 株式会社三森コーポレーション
  12. 第12回 「建設業として環境に取り組む」株式会社深松組
  13. 第13回 驚きの「ライブオフィス」リコー東北株式会社
  14. 第14回 再生資源の価値、分別のコスト 株式会社 佐彦
  15. 第15回 「宮城県民の安全安心、快適な暮らしのための検査機関」(財)宮城県公衆衛生協会
  16. 第16回 「メディアパワーを有効活用して、LED普及に努める」(株)仙台放送L・E・Dソリューションズ
  17. 第17回 「大学生に伝える〜次世代の環境マインドの育成へ向けて〜」大学生活協同組合東北事業連合
  18. 第18回 「日本を支える〜地域建設産業の使命〜」 一般社団法人宮城県建設業協会
  19. 第19回 「お客様に感動される企業を目指して〜環境に優しいリサイクルとは〜」 株式会社サイコー
  20. 第20回 「私達はエネルギー消費の削減が仕事です!」 株式会社エコライフサポート
  21. 第21回 「窒素酸化物(NOx)を低減するエマルジョン燃料」 株式会社エヌ・エフ・ジー
  22. 第22回 「エコな笹氣」の継続」 笹氣出版印刷株式会社
  23. 第23回 「地域の資源循環と環境保全に貢献する仕事」 株式会社 国本
  24. 第24回 「ホテル・ショッピングセンター・農業の取組」仙台ターミナルビル株式会社

前のページへ戻る>>


ページの先頭にもどる

Copyright (C) 2006 Miyagi Green Purchasing Network. All rights reserved.
掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。
リンクについて